個人再生の流れと期間|申立てから再生計画認可・返済開始まで解説
個人再生を検討し始めても、「弁護士に相談した後は何をするのか」「裁判所へ申し立てたら、すぐ借金が減るのか」「手続きが終わるまで何か月かかるのか」と、全体の流れがつかみにくいものです。
個人再生は、裁判所へ申立書を提出しただけで借金が減額される手続きではありません。借金や財産を調査して地方裁判所へ申し立て、再生手続開始決定、債権調査、再生計画案の提出、債権者による決議または意見聴取などを経て、裁判所から再生計画の認可を受けます。
その後も手続きが終わっただけで借金問題が終わるわけではありません。認可された再生計画に従い、原則として3年間、減額後の借金を返済していきます。
裁判所が案内する基本的な流れも、申立て → 開始決定 → 債権届出・債権調査 → 再生計画案の提出 → 決議または意見聴取 → 再生計画認可 → 計画に基づく返済となっています。
この記事では、個人再生を相談してから返済を始めるまでを8段階に分け、各段階で「何が起きるか」「本人が何をするか」「いつ借金の返済額が決まるのか」を整理します。
- 個人再生の流れを8段階で確認
- Life On独自整理|個人再生では「いつ何が決まるか」が違う
- 個人再生を利用できる主な条件
- 1.借金・家計・財産を整理して相談する
- 2.専門家へ依頼し、申立ての準備をする
- 個人再生の申立てに必要になる主な書類
- 3.地方裁判所へ個人再生を申し立てる
- 個人再生委員とは?
- 履行テストとは?
- 4.裁判所が再生手続開始を決定する
- 5.債権届出・債権調査で借金額を確認する
- 6.再生計画案を作って裁判所へ提出する
- 再生計画の返済額はどう決まる?
- 7.小規模個人再生は決議、給与所得者等再生は意見聴取へ進む
- 8.再生計画が認可・確定すると返済が始まる
- 個人再生の返済期間は原則3年
- 個人再生にかかる期間はどれくらい?
- 個人再生が長引きやすいケース
- 住宅ローン特則を利用する場合の流れ
- 個人再生中に避けたい行為
- 個人再生が途中で失敗する主なケース
- 再生計画認可後に返済できなくなったら?
- 個人再生の流れについてよくある質問
- まとめ|個人再生は認可後の返済まで見て考える
- 公的機関の参考情報
個人再生の流れを8段階で確認
まず全体像から見てみましょう。
| 段階 | 主な手続き | この段階で分かる・決まること | 本人がすること |
|---|---|---|---|
| 1.相談・方法の検討 | 借金・収入・財産を確認 | 個人再生が候補になるか | 借入先、家計、財産を伝える |
| 2.依頼・申立て準備 | 債務調査、資料収集 | 借金額・財産の全体像 | 通帳、給与明細などを準備 |
| 3.地方裁判所へ申立て | 個人再生を申し立てる | 申立内容を裁判所が審査 | 追加資料などへ対応 |
| 4.開始決定 | 再生手続が正式に始まる | 届出期限・計画案提出期限など | 裁判所の期限を守る |
| 5.債権調査 | 債権届出・異議申述 | 再生計画の基礎となる借金額 | 債権額を確認 |
| 6.再生計画案の提出 | 返済額・期間を計画 | 今後いくら返済するか | 継続可能な計画を作成 |
| 7.決議・意見聴取・認可 | 裁判所が計画を審査 | 再生計画が認められるか | 必要な手続きへ対応 |
| 8.認可確定・返済開始 | 計画どおり返済 | 最終的な返済条件 | 原則3年間返済する |
個人再生では、かなり後半まで最終的な返済条件が確定しません。申立て時点で「借金が○万円になる」と決まるわけではない点を押さえておきましょう。
Life On独自整理|個人再生では「いつ何が決まるか」が違う
個人再生の流れで混乱しやすいのが、「今、自分の手続きはどこまで進んでいるのか」です。特に次の4つは意味が違います。
| タイミング | この時点で起きていること |
|---|---|
| 弁護士などへ依頼 | 債務整理を始める準備段階 |
| 裁判所へ申立て | 個人再生を利用したいと申し出た段階 |
| 再生手続開始決定 | 裁判所で正式に再生手続が始まった段階 |
| 再生計画認可決定の確定 | 計画が確定し、その内容に基づいて返済する段階 |
つまり、「申立てをした=借金が減った」ではありません。 また、「開始決定が出た=返済額が確定した」でもありません。
債権調査を行い、返済額を計算して再生計画案を提出し、その計画が認可されて確定してから、実際の返済条件が固まります。
個人再生を利用できる主な条件
個人再生の詳しい条件は別記事で解説しますが、流れを理解するうえで最低限押さえておきたい条件があります。
裁判所によると、小規模個人再生では主に、将来継続的または反復して収入を得る見込みがあること、住宅ローンなど一定の債務を除く債務総額が5,000万円以下であることなどが条件になります。給与所得者等再生では、これに加えて給与など将来の収入を安定して把握できることなどが求められます。
個人再生は返済を前提とする制度です。収入がなく、今後も返済原資を確保できない場合は、自己破産など別の方法を比較する必要があります。
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1.借金・家計・財産を整理して相談する
個人再生を始めるとき、最初に「個人再生でお願いします」と決める必要はありません。まず、借入先、借金残高、毎月の返済額、滞納状況、手取り収入、生活費、自宅、自動車、預貯金、保険、有価証券、退職金、保証人付きの借金などを整理します。
個人再生が向いているかは借金総額だけでは決まりません。たとえば借金が500万円あっても、返済額を圧縮すれば毎月払える人と、圧縮しても払えない人では選べる手続きが変わります。
自宅を残したい場合は、住宅ローンの契約内容や住宅の所有関係も確認が必要です。
自己破産や任意整理も一緒に比較する
個人再生を希望していても、返済条件を調整すれば返せるなら任意整理、減額後も返済できないなら自己破産が適している場合があります。
個人再生は裁判所を利用し、必要書類も多い手続きです。「借金を大きく減らせそうだから」という理由だけで決めず、ほかの方法も比較します。
2.専門家へ依頼し、申立ての準備をする
弁護士などへ依頼した後は、借金の正確な金額と財産・家計を調べながら申立書類を準備します。個人再生では、この申立て前の準備に時間がかかるケースも少なくありません。
債務額を調査する
まず各債権者の残高や取引内容を確認します。申立てでは債権者一覧表を作成するため、銀行、消費者金融、クレジットカード、自動車ローン、奨学金、家族・知人、勤務先など、借入先を漏れなく伝える必要があります。
東京地方裁判所は、個人再生では債権者一覧表の記載が重要であり、開始決定後の訂正に制限が生じる場合があることを案内しています。
「家族から借りたお金だから書かなくていい」と自分で判断しないようにしましょう。
財産を調べる
個人再生では財産を必ず処分するわけではありません。ただし、保有財産の価値は再生計画の返済額へ影響することがあります。
確認する主な財産は、現金、預貯金、自動車、不動産、生命保険の解約返戻金、株式・投資信託、暗号資産、退職金請求権などです。財産を少なく見せるために申告しなかったり、家族名義へ移したりするのは避ける必要があります。
家計を確認する
個人再生では、認可後も数年間返済します。そのため、「今月なら払える」ではなく、毎月いくらなら数年間継続できるかを見る必要があります。
家計表、給与明細、通帳などから実際の収支を確認し、再生計画を実行できる家計なのかを見ていきます。
個人再生の申立てに必要になる主な書類
具体的な書類は、申立先の裁判所や本人の状況によって異なります。裁判所の案内では、申立書のほか、債権者一覧表、収入や財産を確認する資料などが必要になります。
主な書類・資料としては、次のようなものがあります。
- 申立書
- 収入一覧・主要財産一覧
- 債権者一覧表
- 住民票
- 給与明細
- 源泉徴収票
- 課税証明書
- 預金通帳・取引履歴
- 保険関係資料
- 自動車関係資料
- 不動産関係資料
- 退職金関係資料
「全部そろうまで相談できない」ということではありません。まず相談し、自分の場合に何が必要か確認してから集めれば大丈夫です。
3.地方裁判所へ個人再生を申し立てる
書類と費用の準備が整ったら、管轄する地方裁判所へ個人再生を申し立てます。
裁判所の案内では、個人再生の申立手数料は収入印紙1万円分です。このほか、郵便料、官報公告費用、個人再生委員が選任される場合の費用などが必要になります。具体的な金額は裁判所や事件によって異なります。
専門家費用まで含めた個人再生の費用は、別記事で詳しく整理しています。
個人再生委員とは?
個人再生の流れを調べると、「個人再生委員」という言葉が出てきます。個人再生委員は裁判所の補助機関として、財産や収入の調査、手続開始についての意見、再生計画作成に関する指導・勧告などを行います。
個人再生委員が付くかは裁判所によって違う
個人再生委員の選任は全国一律ではありません。たとえば東京地方裁判所では個人再生事件の全件で個人再生委員を選任する運用ですが、札幌地方裁判所では本人申立事件や司法書士が関与する事件について原則として選任すると案内しています。
そのため、「個人再生をすると必ず個人再生委員が付く」とも、「弁護士へ依頼すれば絶対に付かない」とも言い切れません。申立先の地方裁判所の運用を確認する必要があります。
履行テストとは?
一部の裁判所では、再生計画どおりに返済できるかを見るため、手続中に一定額を積み立てる運用があります。一般に「履行テスト」と呼ばれています。
東京地方裁判所では、個人再生委員が指定する口座へ、計画上の返済予定額を毎月振り込む運用を案内しています。
履行テストも全国共通の同一運用ではありません。金額、振込先、開始時期などは申立先の裁判所や個別事件によって異なりますが、実施される場合は「個人再生後にこの金額を払い続けられるか」を実際のお金の動きで確認されることになります。
4.裁判所が再生手続開始を決定する
裁判所が申立書や資料を確認し、個人再生の要件を満たしていると判断すると、再生手続開始決定が出ます。ここから裁判所上の個人再生手続が正式に始まります。
開始決定では、債権届出期限、異議申述期間、再生計画案の提出期限なども定められます。期限を守らない場合には、手続きが進まなかったり、廃止になったりすることがあります。
開始決定=借金が減額された、ではない
開始決定は大きな区切りですが、この時点ではまだ最終的な返済額は決まっていません。
ここから債権額を確認し、最低弁済額や清算価値などを計算し、再生計画案を作ります。「開始決定が出たから借金が○分の1になった」わけではありません。
5.債権届出・債権調査で借金額を確認する
開始決定後は、再生債権の金額を確認していく段階に入ります。債権者一覧表に記載された内容を基礎に、必要に応じて債権者から債権届出が行われます。
本人側でも、「この会社の請求額は正しいか」「すでに返済した分が反映されているか」などを確認します。異議がある場合には、裁判所が定めた期間内に対応する必要があります。
ここで確定していく債権額が、後の再生計画を作る基礎になります。
6.再生計画案を作って裁判所へ提出する
債権額や財産の内容が整理できたら、再生計画案を作成します。再生計画案には、いくら返済するのか、何年間で返済するのか、どのような頻度で支払うのかなどを定めます。
個人再生の返済期間は原則3年です。特別な事情がある場合には、最長5年まで延ばせる場合があります。
再生計画案は期限までに出す必要がある
再生計画案は、好きなタイミングで提出できるわけではありません。裁判所が提出期限を定めます。
個人再生では、期限までに再生計画案を提出できないと手続きが廃止される場合があります。「少し遅れてもあとから出せばいい」と考えず、裁判所や依頼した専門家から伝えられた期限を守ることが重要です。
再生計画の返済額はどう決まる?
返済額は単純に「借金を5分の1にする」と決まるわけではありません。
小規模個人再生では、法律上の最低弁済基準額や清算価値などを確認します。給与所得者等再生では、それに加えて可処分所得の基準も関係します。
そのため、同じ500万円の借金でも、財産や収入によって実際の返済額が変わることがあります。
7.小規模個人再生は決議、給与所得者等再生は意見聴取へ進む
再生計画案を提出した後の流れは、利用する手続きによって異なります。
小規模個人再生
小規模個人再生では、再生計画案について債権者による書面決議が行われます。一定数・一定額以上の反対があると、その計画は認められません。
詳しい反対要件については、個人再生の基本記事で整理しています。
給与所得者等再生
給与所得者等再生では、小規模個人再生のような債権者による決議はありません。債権者の意見を聴いたうえで、裁判所が再生計画を認可するか判断します。
東京地方裁判所も、小規模個人再生では決議、給与所得者等再生では意見聴取という流れを案内しています。
8.再生計画が認可・確定すると返済が始まる
再生計画に問題がないと裁判所が判断すると、再生計画認可決定が出ます。認可決定は官報へ公告され、その後、決定が確定すると個人再生手続は終結します。
ただし、裁判所の手続きが終わるだけで、借金の返済まで終わるわけではありません。認可決定確定後は、本人が再生計画に従って返済を続けます。
つまり、裁判所の手続きが終わるところから、数年間の返済が始まるということです。
個人再生の返済期間は原則3年
裁判所は、個人再生について原則3年間で債務を分割返済する手続きだと案内しています。
特別な事情がある場合には、最長5年まで延長できる場合があります。ただし、「返済が楽になるから最初から5年にしたい」という希望だけで自由に変更できるわけではありません。
個人再生にかかる期間はどれくらい?
期間は、相談から申立てまで、申立てから再生計画認可確定まで、認可後の返済期間の3つに分けて考えると分かりやすくなります。
| 期間 | 主な作業 |
|---|---|
| 相談~申立て | 債務調査、財産確認、家計表、必要書類、費用準備 |
| 申立て~認可確定 | 開始決定、債権調査、再生計画案、決議・意見聴取、認可 |
| 認可確定後 | 再生計画に基づく返済 |
相談から申立てまで
借入先が少なく、必要書類もすぐそろえば比較的進みやすくなります。一方、不動産、保険、退職金、事業収入、複数の銀行口座、住宅ローンなどの確認が必要なら、準備に時間がかかります。
弁護士費用や裁判所費用を分割で準備する場合も、申立てまでの期間が長くなることがあります。
申立てから認可確定までは数か月かかる
個人再生には、申立てから認可確定までの全国共通の標準期間はありません。裁判所の運用、債権者数、住宅ローン特則、個人再生委員の選任などによって変わります。
裁判所の案内例では、申立てから再生計画認可決定が確定して返済を始めるまで、最短でも6か月程度とされている資料があります。
ただし、これは全国共通の「6か月で終わる」という意味ではありません。書類不足や債権額の争い、住宅ローン関係の調整などがあれば、それ以上かかることもあります。
再生計画認可後は原則3年間返済する
裁判所上の手続きが終わった後は、計画に沿って原則3年間返済します。
そのため、「個人再生に半年かかる」という表現だけでは不十分です。裁判所での手続きが終わった後にも、数年間の返済が続きます。
個人再生が長引きやすいケース
個人再生は、準備状況や財産の内容によって期間が変わります。特に長引きやすいのは次のようなケースです。
- 通帳・保険・退職金などの必要書類がそろわない
- 債権者が多い
- 債権額について争いがある
- 不動産や自動車など財産の評価に時間がかかる
- 住宅ローン特則を利用する
- 裁判所から追加資料や説明を求められる
追加資料を求められた場合、連絡を放置するとさらに時間がかかります。すぐに用意できない場合でも、依頼先へ状況を伝えておきましょう。
住宅ローン特則を利用する場合の流れ
個人再生の大きな特徴の一つが、一定の要件を満たせば自宅を残せる可能性がある「住宅資金特別条項」です。一般に住宅ローン特則と呼ばれます。
住宅ローン特則を利用する場合も基本的な個人再生の流れは同じですが、住宅ローンについては別枠で扱います。住宅ローンそのものを個人再生で大幅に減額する制度ではありません。
大阪地方裁判所も、住宅資金特別条項を利用する場合は住宅ローンを支払い続ける必要があり、住宅ローン自体が免除されるものではないと案内しています。
住宅ローン契約書や住宅・土地の登記事項証明書など、通常の申立てに加えて必要になる資料もあります。自宅を残したい場合は、申立て直前ではなく相談時点から住宅ローンがあることを伝えてください。
個人再生中に避けたい行為
個人再生手続中は、自分の判断だけで債権者への支払いや財産の移動をしない方がいい場面があります。
特に注意したいのは次のような行為です。
- 家族や友人だけ先に返済する
- 一部の債権者だけ支払う
- 財産を隠す
- 自動車などを家族名義へ変更する
- 新たに大きな借金をする
- 債権者を一覧から外す
- 裁判所や個人再生委員へ虚偽の説明をする
- 再生計画案などの提出期限を放置する
東京地方裁判所では、再生手続開始後は再生債権者への弁済が原則として禁止されると案内しています。
すでに返済や財産処分をしてしまった場合も、隠さず専門家へ伝えてください。
個人再生が途中で失敗する主なケース
個人再生は、申し立てれば必ず認可される制度ではありません。
利用条件を満たしていない
継続的な収入の見込みがないなど、個人再生の利用要件を満たさない場合です。
再生計画案を期限までに提出しない
裁判所が定めた期限までに再生計画案を提出できなければ、手続きが廃止されることがあります。
返済を続けられる計画になっていない
収入と生活費から見て、再生計画どおりの返済を続ける見込みがない場合も認可が難しくなります。
小規模個人再生で必要な条件を満たせない
小規模個人再生では債権者による決議があります。法律上の基準を超える反対があると、再生計画が認可されません。
財産や債務を正確に申告していない
債権者一覧や財産の内容は返済額を決める重要な材料です。意図的に隠すと、手続きを進めるうえで重大な問題になります。
再生計画認可後に返済できなくなったら?
個人再生は、認可後の返済まで含めて初めて意味があります。病気、失業、大幅な収入減などで返済が難しくなることもあります。
法律上、一定の要件を満たす場合には再生計画の変更などを検討できる制度がありますが、誰でも利用できるわけではありません。返済が難しくなりそうな時点で、個人再生を依頼した弁護士などへ連絡してください。
個人再生の流れについてよくある質問
個人再生は相談してからどれくらいで申し立てますか?
一律ではありません。借金の調査、必要書類、財産評価、家計表、費用準備などによって変わります。
依頼するときに「いつごろ申立て予定なのか」まで確認しておくと、全体のスケジュールを把握しやすくなります。
申立てをすれば借金の返済額は決まりますか?
まだ決まりません。開始決定後に債権調査を行い、返済額の基準を確認して再生計画案を作り、その計画が認可・確定して最終的な返済条件が固まります。
裁判所へ何回行きますか?
裁判所や申立て方法、個人再生委員の有無などによって異なります。弁護士へ依頼している場合でも、個人再生委員との面談などが必要になることがあります。
個人再生委員は必ず選任されますか?
全国一律ではありません。東京地方裁判所では全件について選任する運用ですが、ほかの裁判所では事件内容や弁護士の有無などによって扱いが異なります。
履行テストは全国で行われますか?
全国一律の同一運用ではありません。東京地方裁判所では、計画弁済予定額を個人再生委員の指定口座へ毎月振り込む履行テストを行っています。
申立先の裁判所の運用を確認してください。
個人再生の返済期間は5年ですか?
原則3年です。特別な事情がある場合に最長5年まで延長できることがあります。
再生計画が認可されたら裁判所への手続きは終了ですか?
認可決定が確定すると個人再生手続は終結します。その後は、裁判所の監督下で毎回返済するのではなく、自分で再生計画どおり支払います。
住宅ローンは個人再生で減額されますか?
住宅資金特別条項を利用しても、住宅ローンそのものが通常の再生債権と同じように減額されるわけではありません。
自宅を残すためには、住宅ローンと再生計画による返済の両方を続けられる家計が必要です。
まとめ|個人再生は認可後の返済まで見て考える
個人再生は、相談・方針の検討 → 債務・財産調査 → 地方裁判所へ申立て → 再生手続開始決定 → 債権届出・債権調査 → 再生計画案の提出 → 決議または意見聴取 → 再生計画認可・確定 → 計画に基づく返済という流れで進みます。
大切なのは、申立てや開始決定をゴールだと思わないことです。実際の返済条件が固まるのは、債権額や財産を確認し、再生計画が認可・確定してからで、その後は原則3年間の返済が続きます。
個人再生を検討するときは、借金をいくら減らせるかだけでなく、減額後の返済を毎月続けられるかまで確認しておく必要があります。
自宅を残したい、自己破産を避けたいという理由だけで個人再生を選び、返済額が家計の限界ぎりぎりになると、その後の生活が苦しくなることがあります。
まずは借金総額、毎月の収入、生活費、財産、住宅ローンの5つを整理し、そのうえで任意整理・個人再生・自己破産を比較すると、自分の状況に合う方法を判断しやすくなります。
自分の借入状況で、どの債務整理が候補になるか整理したい方へ
※広告/提携先の相談サービスへ移動します。表示される結果は目安です。
公的機関の参考情報
本記事は、個人再生の一般的な流れを整理したものです。個人再生委員の選任、履行テスト、必要書類、費用、手続きの進行は裁判所や個別事情によって異なります。具体的な申立てについては、申立先の地方裁判所、弁護士、法テラスなどへ確認してください。
