奨学金が返せないとどうなる?減額返還・猶予制度と滞納時の対処法を解説
「来月の奨学金を払うと、家賃や食費が足りない」「すでに引き落としができなかった」「親に請求がいくのではないか」。奨学金の返還が難しくなったとき、最初に気になるのはこうした生活への影響ではないでしょうか。
日本学生支援機構(JASSO)の貸与奨学金には、月々の返還額を減らす「減額返還制度」と、一定期間返還を先送りする「返還期限猶予制度」があります。 返還できない事情によって申請する制度が異なり、すでに延滞しているかどうかも重要です。
生活を切り詰めて無理に返還を続ける前に、制度を使えるか確認しましょう。一方、連絡せず放置すると、延滞金の発生、信用情報への登録、保証人への請求などにつながる可能性があります。
この記事はJASSOの第一種・第二種貸与奨学金を中心に、返還開始前・延滞前・延滞後の対処法を整理します。自治体、学校、民間団体などの奨学金には別の契約や救済制度があるため、貸与元を確認してください。
- 奨学金が返せないときは、まず「いつから払えないか」で考える
- 奨学金を滞納するとどうなる?段階ごとのリスク
- 減額返還制度|毎月の負担を減らして返還を続ける
- 返還期限猶予制度|返還が難しい期間を先送りする
- Life On独自|返還額と家計を比べるシミュレーション
- 減額返還と返還期限猶予はどちらを選ぶ?
- 2026年の新卒者・所得連動返還方式で注意すること
- 奨学金の保証人や親への影響は?
- 奨学金だけでなく他の借金も返せないときは債務整理を検討
- 奨学金の返還を助ける勤務先・自治体の支援制度も確認
- Life On独自|相談前に書き出す「5分準備シート」
- 奨学金が返せない場合のよくある質問
- まとめ|奨学金を返せないなら、延滞を重ねる前に制度を確認しよう
- 参考資料・出典
奨学金が返せないときは、まず「いつから払えないか」で考える
奨学金が返せないとき、全員に同じ対処法が当てはまるわけではありません。Life Onでは、いまの状況を三つに分けて考える方法を提案します。
| 現在の状態 | 最初に確認すること | 主な選択肢 |
|---|---|---|
| 返還開始前・初回の引き落としが近い | 奨学生番号、返還開始日、月額、返還方式 | 新卒等の事由による減額返還・返還期限猶予など |
| 返還中で、まだ延滞していない | 毎月いくらなら継続できるか | 減額返還、返還期限猶予、対象者は返還方式の見直し |
| すでに引き落としができず延滞している | 延滞開始月、未返還額、届いている通知 | JASSOへ連絡、延滞の扱いの確認、猶予の申請など |
減額返還制度は、願出時と審査時に延滞していないことが条件です。 すでに延滞している人は、延滞を解消して減額返還を申請できるか、過去の延滞期間を含めて返還期限猶予を申請できるか、事情に応じて確認します。延滞後に申請すれば自動的に未払い分が消えるわけではありません。
JASSO公式の制度案内: 減額返還制度の概要 / 延滞中の返還期限猶予
奨学金を滞納するとどうなる?段階ごとのリスク
「1回払えなかったらすぐブラックリストに載る」「必ず親に請求が来る」という説明は正確ではありません。ただし、延滞を放置するほど選択肢は狭くなります。実際の通知や請求の時期は契約、延滞状況、保証方式によって異なります。
返還日に引き落としができない
口座残高不足などで振替ができないと、未返還が発生します。まずスカラネット・パーソナルなどで状況を確認し、JASSOの案内に従ってください。翌月の再振替で対応する場合があっても、「何もしなくてよい」という意味ではありません。次月も不足する見込みなら、その時点で救済制度を相談します。
奨学金と家賃、食費のどちらを優先するか迷うほど生活費が不足している場合、今月だけの問題なのか、数か月続くのかも整理しておきましょう。
延滞金が発生することがある
JASSOの奨学金は、所定の期日までに返還できないと延滞金が課される場合があります。2020年4月以降の延滞金の賦課率は原則として年3%ですが、採用時期、貸与終了時期、返還方式などで計算方法が異なる場合があります。
第一種奨学金は無利子でも、延滞金まで常にゼロとは限りません。第二種奨学金の通常の利子と、支払期限を過ぎたことによる延滞金も別です。自分の条件はJASSOの延滞金の説明で確認しましょう。
一定期間の延滞で信用情報に登録される場合がある
JASSOでは、個人信用情報に関する同意書を提出している返還者について、原則として延滞3か月以上が登録対象となります。ただし、新たに返還を開始する人は、返還開始から6か月経過した時点で延滞3か月以上である場合に登録対象となり、その後は毎月判定されます。
登録されると、クレジットカードやスマートフォンの分割払い、住宅ローンなどの審査に影響することがあります。すべての申込みが必ず否決されるわけではありませんが、延滞を解消しても登録が即座に消えるとは限りません。JASSOは、登録された返還情報は返還完了から5年後に削除されると案内しています。
「奨学金を借りたこと」と「延滞による信用情報の登録」は分けて考える必要があります。詳しくはブラックリストとは?信用情報の登録期間と生活への影響も参考にしてください。
督促・一括請求・法的手続きの可能性もある
長期間返還せず、督促にも対応しない場合は、債権回収会社からの連絡、期限前の分も含めた一括返還請求、裁判手続きなどにつながることがあります。ただし、何か月で必ずどの手続きに進むかを一律には示せません。
郵便物を開封せず放置するのは避けましょう。JASSOからの連絡、保証機関からの請求、裁判所から届く支払督促や訴状では、意味と対応期限が異なります。裁判所からの書類なら、支払督促が届いたときの対処法で確認できる期限にも注意してください。
減額返還制度|毎月の負担を減らして返還を続ける
「全く払えないわけではないけれど、今の月額では生活できない」という人が最初に検討したいのが、減額返還制度です。毎月の返還額を減らし、その分、返還期間を延ばします。
2分の1・3分の1・4分の1・3分の2から選べる
JASSOの制度では、所定の審査により当初の返還月額を2分の1、3分の1、4分の1、または3分の2にできます。1回の願出での適用は最長12か月、再度の願出により通算15年(180か月)まで利用できる制度です。
例えば月額18,000円の人なら、単純な月額比較は次のようになります。実際の振替額は端数処理などにより異なることがあります。
| 返還方法 | 月額の目安 | 元の月額との差 |
|---|---|---|
| 通常返還 | 18,000円 | ― |
| 3分の2 | 12,000円 | 6,000円減 |
| 2分の1 | 9,000円 | 9,000円減 |
| 3分の1 | 6,000円 | 12,000円減 |
| 4分の1 | 4,500円 | 13,500円減 |
減額返還は借りた元金や返還予定総額そのものを減らす制度ではありません。 毎月の負担と引き換えに返還終了までの期間が延びます。JASSOは第二種奨学金について、減額返還による延長で利子の総支払額は増えないと説明しています。
対象になる収入の目安と注意点
経済困難を理由とする減額返還では、給与所得者は年間収入400万円以下、給与以外の所得を含む人は年間所得300万円以下が基本的な目安です。本人が扶養する子どもが2人いる場合はそれぞれ500万円・400万円以下、3人以上なら600万円・500万円以下という基準も設けられています。
「年収」と「所得」は同じではありません。 給与所得者の年収は税金などが引かれる前の年間収入、事業所得などの所得は必要経費等を差し引いた金額です。前年の収入が基準を超えていても、最近の失業・休職・減収や所定の特別支出がある場合は、追加資料による申請方法があります。基準だけで諦めず確認しましょう。
なお、基準以下でも無条件で認められるわけではなく、所定の願出と審査が必要です。JASSOの経済困難による減額返還で事由別の証明資料を確認できます。
延滞中は原則そのまま申請できない
減額返還の願出時・審査時に延滞がないこと、口座振替(リレー口座)に加入していることなどが適用条件です。支払いが一度できなかった場合も、延滞の解消が必要かJASSOに確認してください。
第一種奨学金で所得連動返還方式を選んでいる場合は、通常の減額返還制度を利用できません。返還方式や最低月額の取扱いを確認する必要があります。
返還期限猶予制度|返還が難しい期間を先送りする
失業して収入が途絶えた、病気で働けないなど、減額しても返還が難しい場合は、返還期限猶予制度を検討します。承認された期間は返還が不要となり、返還終了時期が後ろに延びます。
原則1年ごとに申請し、通算10年までが基本
経済困難などによる一般的な返還期限猶予では、1回の願出は原則12か月以内で、通算10年(120か月)が上限です。特別な猶予事由では扱いが異なる場合があります。
減額返還と違い、承認期間中は月々の返還をいったん止められます。ただし、元金や利子が免除されるわけではありません。 返還を再開する時点で収入が回復していない場合は、再申請や別制度の検討が必要です。第二種奨学金の利子についても、猶予期間や据置期間により取扱いが異なるためJASSOの説明を確認しましょう。
経済困難の収入基準は減額返還と違う
一般猶予の経済困難の目安は、給与所得者で年間収入300万円以下、給与以外の所得を含む場合で年間所得200万円以下です。減額返還の400万円・300万円と混同しないようにしてください。
収入が目安を超えていても、減収・失業・特別な支出などで別の資料を添えて申請できる場合があります。卒業時期によっては「新卒等」の申請事由が該当します。JASSOの一般猶予・経済困難の案内を確認してください。
すでに延滞していても申請できる場合がある
ここが減額返還との大きな違いです。JASSOには、延滞開始時点から必要な証明書を揃えて遡って一般猶予を申請する方法や、延滞期間を据え置いて今後の返還を猶予する方法などがあります。
ただし、延滞の全期間を自動的に取り消せるわけではありません。証明書が足りない期間の返還が必要になったり、据置分が後から残ったりする場合があります。長期延滞中の人ほど、自己判断で申請方法を決めずJASSOに確認することが重要です。
Life On独自|返還額と家計を比べるシミュレーション
制度が使えるかだけでなく、使ったあとに生活を維持できるかも考えましょう。以下はLife Onが比較のために設定した架空のモデル家計で、実際の相談者への調査結果ではありません。
ケース1:手取り18万円、奨学金月18,000円
| 毎月の収支 | 金額 |
|---|---|
| 手取り収入 | 180,000円 |
| 家賃 | 62,000円 |
| 食費・日用品 | 43,000円 |
| 光熱費・通信費 | 20,000円 |
| 通勤・医療・その他必要費 | 31,000円 |
| 奨学金を除いた支出合計 | 156,000円 |
| 奨学金に回せる計算上の残額 | 24,000円 |
この家計で通常返還18,000円を支払うと残りは6,000円。予期しない支出があれば不足しかねません。2分の1の減額返還が認められれば、奨学金の月額は目安9,000円となり、残額は15,000円に増えます。
ただし、衣服、冠婚葬祭、年単位の保険料など表にない費用もあります。残額15,000円が必ず貯蓄できるという意味ではありません。制度を選ぶときは、生活費の不足を本当に解消できるか確認します。
ケース2:失業中で収入がほぼない
現在の収入がなく、減額後の4,500円さえ継続して払えない場合、減額返還だけで乗り切るのは難しいでしょう。この状況では返還期限猶予を検討する余地があります。同時に、雇用保険、住居確保給付金など生活面の支援について自治体・ハローワーク等へ相談することも考えられます。各制度は受給条件があります。
ケース3:奨学金に加えカードローンもある
月の手取り22万円に対して、奨学金15,000円、カードローン返済35,000円、クレジットカードの支払い25,000円があると仮定します。返済合計は75,000円で、手取りの約34%にあたります。
奨学金を半額にしても、毎月の返済合計は67,500円です。生活費が16万円なら毎月7,500円不足する計算になります。奨学金だけを減額しても家計全体が赤字のままなら、他の借金を含めた相談が必要です。
自分の家計で確認する「返還余力」の計算
次の順番で毎月の数字を書き出してください。
- 手取り収入(給与・年金など、確実に入るお金)
- 家賃、食費、光熱費、通信費、通院費などの必要支出
- 奨学金以外の借入返済額
- 季節的な出費に備えて必要な金額
- 最後に残る、奨学金に回せる金額
例えば、必要支出と他の返済を引いた残額が月6,000円なら、通常返還18,000円も、2分の1の9,000円も継続できない可能性があります。3分の1の6,000円を選んでも、予備費がゼロなら不測の出費に弱い家計です。数字をもとに減額返還か猶予かを相談することで、場当たり的な対応を避けやすくなります。
減額返還と返還期限猶予はどちらを選ぶ?
二つの制度は「返還額を小さくして続ける」か「一定期間止める」かが異なります。どちらが有利かは借入額だけでは決まりません。
| 比較項目 | 減額返還 | 返還期限猶予 |
|---|---|---|
| 月々の返還 | 所定割合に減らして続ける | 承認期間中は不要 |
| 向いている例 | 減額すれば継続して払える | 失業・傷病などで当面払えない |
| 返還終了時期 | 延長される | 先送りされる |
| 元金の免除 | なし | なし |
| 経済困難の基本的な年収目安(給与所得者) | 400万円以下 | 300万円以下 |
| 延滞中の申請 | 原則、延滞解消が必要 | 過去の期間等を含め申請ルートあり |
| 適用上限 | 通算15年 | 一般的には通算10年 |
迷う場合は、最初に「今月から継続して支払える上限額」を出します。次に返還が回復する見込みがあるか、ほかの借金はないかを確認します。制度はいずれも審査制で、申請すれば必ず承認されるわけではありません。
2026年の新卒者・所得連動返還方式で注意すること
新卒でまだ働けていない人は申請事由を確認
2026年3月卒業で同年10月に返還を開始する人などには、JASSOが「新卒等」として扱う申請区分があります。要件を満たす期間は、所得証明書など一部の証明書の提出を省略できる場合があります。2026年3月卒業者について、JASSOは該当する卒業・退学期間と申請期限を案内しています。
卒業したばかりだから制度が使えない、あるいは自動で止まる、というわけではありません。返還開始通知を確認し、必要な手続きを自分で行いましょう。
第一種の所得連動返還方式は制度が違う
第一種奨学金には、毎月の返還額が所得に応じて決まる「所得連動返還方式」があります。原則として前年の課税対象所得などを基に月額が計算され、最低月額は2,000円です。
この方式を選んだ人は通常の減額返還制度を使えません。一方、対象となる第一種奨学金では、定額返還方式から所得連動返還方式への変更を検討できる場合があります。ただし人的保証から機関保証への変更が必要になるなど、条件があります。すべての奨学金を自由に切り替えられる制度ではない点に注意しましょう。
奨学金の保証人や親への影響は?
JASSOの貸与奨学金では、借りたときに「人的保証」と「機関保証」のいずれかを選ぶ仕組みがあります。この違いは、返還が長期間滞ったときに特に重要です。
人的保証なら連帯保証人・保証人に請求されることがある
人的保証では、父母などの連帯保証人や親族などの保証人が設定されます。延滞が続いた場合、本人だけでなく連帯保証人や保証人にも通知や請求が行われることがあります。
ただし、親だから自動的に返還義務を負うわけではありません。実際に保証契約を結んでいるか、保証人か連帯保証人かによって法的な立場が違います。返還が苦しい時点で保証方式を確認し、本人・家族それぞれの負担を整理することが大切です。
機関保証でも返還義務が消えるわけではない
機関保証では、所定の保証料を支払い、保証機関による保証を利用します。返還ができなくなり保証機関がJASSOへ代位弁済した場合、JASSOへの返還義務がそのまま消えるわけではありません。
代位弁済とは、保証機関が本人に代わって返済すること。その後、保証機関から本人に請求される「求償」が生じます。機関保証なら返さなくてよい、という理解は誤りです。
一般的な保証人の仕組みや債務整理の影響は、債務整理すると保証人はどうなる?でも解説しています。
奨学金だけでなく他の借金も返せないときは債務整理を検討
減額返還や返還期限猶予はJASSOの返還負担を調整する制度です。一方、クレジットカード、カードローン、消費者金融なども重なり、家計全体の返済が不可能に近い場合は、弁護士・司法書士に債務整理を相談する選択肢があります。
任意整理では奨学金を必ず減額できるわけではない
任意整理は債権者と返済条件を話し合う手続きですが、JASSOに一般的な貸金業者と同じ和解条件を期待できるとは限りません。まずはJASSOの救済制度を確認することが重要です。
他社の借金だけを任意整理する方法も検討できますが、奨学金の返還と両立できる家計になるかが判断の中心です。任意整理の仕組みは任意整理とは?を参照してください。
個人再生・自己破産は保証人への影響も確認する
個人再生は、裁判所の手続きで返済計画を立てて借金の負担を軽減する方法、自己破産は所定の条件のもとで借金の支払義務の免除を目指す手続きです。JASSOの奨学金も、一般にこれらの手続きで検討対象となる債務ですが、免責・減額の結果や個別の扱いは事情によって変わります。
本人の返還負担が変わっても、人的保証の連帯保証人・保証人の責任まで当然に消えるとは限りません。 親族への請求が問題になり得るため、保証契約を専門家に見せ、保証人側の相談も含めて検討しましょう。奨学金だけで債務整理の方法を決めず、すべての借入先・収入・財産・生活費を提示することが大切です。
弁護士に相談する前にJASSOへ問い合わせるべき?
JASSOの奨学金だけが苦しい人は、まずJASSOの返還相談で制度の利用可能性を確認するのが自然な順序です。他の借金も重なっている人、裁判所から書類が届いた人、保証人に請求が始まっている人は、法律相談も早めに利用しましょう。
相談先をまとめて比較したい場合は、借金・債務整理の無料相談先を確認できます。無料相談には条件がある場合があります。
奨学金の返還を助ける勤務先・自治体の支援制度も確認
JASSOの救済制度とは別に、勤務先の奨学金返還支援制度や、地方自治体の補助制度を利用できる場合があります。企業による代理返還制度では、勤務先が一定の返還額を本人に代わってJASSOへ直接送金します。
対象となる勤務先や自治体の制度は、勤務地・居住地、年齢、卒業年度、勤務年数、雇用形態などで条件が異なります。JASSOの企業等の返還支援制度検索や自治体の返還支援制度情報で探し、必ず実施団体の最新の募集要項を確認しましょう。
なお、死亡や一定の重い心身障害で返還ができなくなった場合には、申請による返還免除制度もあります。単に収入が低いだけで誰でも免除される制度ではありません。JASSOの返還免除で対象条件を確認してください。
Life On独自|相談前に書き出す「5分準備シート」
JASSOや専門家に相談する前に、以下の項目をメモすると説明が具体的になります。数字が分からない項目は空欄で構いません。これはLife Onが作成した整理用の項目で、JASSOの正式な申請書ではありません。
| 記入項目 | 自分の状況を書く欄 |
|---|---|
| 奨学金の貸与元・奨学生番号 | ______ |
| 第一種・第二種/返還方式 | ______ |
| 保証方式(人的・機関) | ______ |
| 毎月の返還額・返還日 | ______ |
| 延滞の有無・いつから | ______ |
| 手取り収入・今後の見通し | ______ |
| 家賃・生活費・他の借金の支払い | ______ |
| 無理なく継続できそうな月額 | ______ |
| 受け取った通知・提出できる証明書 | ______ |
書き出した後は、①いま延滞しているか、②減額して返還できるか、③返還を一定期間止める必要があるか、④他の借金も整理する必要があるか、の順に確認すると状況を説明しやすくなります。申請が認められるかはJASSOの審査によります。
申請前に集めたい資料
奨学生番号が分かる通知、返還予定額、銀行口座の振替状況、所得証明書、最近の給与明細、離職票や診断書など、事情が分かる資料を確認しておきましょう。必要書類は「経済困難」「失業」「新卒等」「傷病」などの申請事由によって異なります。
スカラネット・パーソナルから申請できるのは、マイナンバー提出済みで月賦返還中など、所定の条件に当てはまる人です。対象外の場合は書面での願出が案内されています。オンラインの願出も受付完了が承認ではありません。審査結果を確認するまで、通常の返還が必要かを含めて確認してください。
詳しくはJASSOの減額返還オンライン申請と返還期限猶予オンライン申請をご覧ください。
奨学金が返せない場合のよくある質問
Q.奨学金を1回返せなかっただけでブラックリストに載りますか?
1回の振替不能だけで必ず信用情報の延滞登録対象になるわけではありません。
JASSOは原則として延滞3か月以上を対象とし、新たに返還を開始する人には返還開始6か月経過時点での判定条件があります。ただし、1回目でも未返還の事実はなくならないため早めに確認してください。
Q.奨学金の返還を減らすと、最終的に払う総額も減りますか?
減額返還は月々の額を小さくし、返還期間を延ばす制度です。元金の免除ではありません。通常の返還予定総額が減るわけではない点を確認しましょう。
Q.年収400万円を少し超えたら減額返還は使えませんか?
基本の収入目安を超えても、最近の減収、扶養家族、所定の医療費・生活費補助などによる特別な支出で申請できる場合があります。証明書類や条件をJASSOに確認しましょう。
Q.延滞してからでも返還期限猶予を申し込めますか?
延滞している場合の特別な申請手続きが設けられています。ただし、延滞開始時からの証明資料が必要になったり、過去の延滞分が残ったりする場合があります。現在の状態に合う申請方法をJASSOに確認してください。
Q.自己破産したら奨学金の返還義務はなくなりますか?
自己破産の免責が認められれば、奨学金の本人の返還義務も原則として免責の対象となり得ます。ただし、保証人・連帯保証人の責任が当然に消えるわけではなく、その他の借金や財産も含めて専門家と判断する必要があります。
Q.親に知られずに奨学金の返還を相談できますか?
JASSOへ本人が相談することはできますが、人的保証では連帯保証人に通知が送られる手続きがあり、延滞に伴う請求が届く可能性もあります。家族に絶対に知られないとは言い切れません。保証方式と通知先を事前に確認してください。
Q.相談だけで費用はかかりますか?
JASSOの奨学金相談センターは電話で相談できますが、電話料金は利用者の負担です。弁護士・司法書士の無料相談は事務所や制度により条件が異なります。法律相談を申し込む前に費用の有無を確認してください。
まとめ|奨学金を返せないなら、延滞を重ねる前に制度を確認しよう
奨学金を返せないときは、「現在延滞しているか」「減額すれば継続して返還できるか」「ほかの借金も含めて家計が赤字か」を分けて考えることが重要です。
減額すれば返還を続けられる人は減額返還制度、当面の返還が難しい人は返還期限猶予制度を確認しましょう。すでに延滞している場合も申請できるルートがあるため、放置せず相談してください。
奨学金以外の借金が家計を圧迫している場合は、公的な救済制度と債務整理の両方を検討する必要があります。奨学金の保証方式によっては家族への影響もあるため、手続きを始める前に借入れ全体を整理しましょう。
相談先:JASSO奨学金相談センター 0570-666-301(ナビダイヤル)。受付日時や代替番号はJASSO公式のお問い合わせページで確認できます。裁判所から書類が届いている、他の借金も返せないなどの場合は法律相談も利用してください。
参考資料・出典
※本記事は2026年10月9日に確認した公的機関の公開情報をもとにした一般的な解説です。奨学金の貸与元・種類・契約条件、延滞状況により取扱いは異なります。個別の審査結果や法的結論を保証するものではありません。
