リボ払いの仕組みと危険性。リボ払いと分割払いの違いは?
「毎月ちゃんと返済しているのに残高が減らない」
「ずっと返済してるのに完済の目処が立たない」
このようなお問合せをたくさんいただきます。
高価なお買い物をするとき、クレジットカードのリボ払いが頭をよぎる方も多いのではないでしょうか。
リボ払いは月々の返済負担が減るので、便利と勘違いしがちです。
今回は便利と勘違いしてしまうリボ払いの仕組みとその落とし穴についてご紹介していきます。
リボ払いと分割払いの違いは?
リボ払いとは、正式名称をリボルビング支払いと呼ばれるクレジットカードの支払い方法の一つです。
大きな特徴は「毎月の支払額が一定」ということです。
リボで支払う場合は、返済額を決めて元本に応じて返済期間が決まります。
一方で分割払いは、返済回数を決めて元本に応じて返済金額が決まります。
以下に、クレジットカードの支払い方法の一覧をまとめたのでご覧ください。
種類 | 特徴 |
---|---|
一回払い | 1か月分の利用代金を翌月に一括して支払う方法です。手数料はかかりません。 |
ボーナス一回払い | 利用代金を夏・冬のボーナス時期にまとめて支払う方法です。手数料はかかりません。 |
分割払い | 2回払い、5回払いなど、支払回数を指定して代金を支払う方法です。分割回数に応じた手数料がかかります。 |
リボ払い | 利用代金を毎月一定額ずつ支払う方法です。支払完了まで毎月手数料が発生します。 |
上の表の通り、分割払いとリボ払いは支払い方法としてかなり似ています。
しかし、分割払いは明確に返済回数が決まっている一方で、リボ払いは返済回数が決まっておらず、返済金額が決まっているという違いがあります。
リボ払いの種類
次にリボ払いの種類についてご紹介します。
実は、リボ払いには種類があり、返済期間や完済のしやすさが変わります。
以下表をご覧ください。
残高スライド方式 | 利用残高に応じて毎月の支払額が決まる方式 |
定額方式 | 利用残高にかかわらず、毎月一定額を支払う方式 |
残高スライド方式では、利用残高が減ると毎月の支払額も減ります。そのため、支払期間が長くなります。
一方で、定額方式では利用残高に関わらず毎月変わらない金額を支払います。そのため、支払い期間は長くなりません。
多くのカード会社では、手数料をできるだけ多く回収できるためほとんどの会社が残高スライド方式を採用しています。
リボ払いが危険と言われるのはなんで?
ここまでで、リボ払いがどんな支払い方法なのか、分割払いとどう違うのかわかっていただけたかと思います。
ここからは、リボ払いがなぜ危険、やばいと言われているのかご紹介していきます。
高利率の借金であること
実は、リボ払いは年率15~18%とかなり高い利率での借金です。
消費者金融の年率が18%ほどなので消費者金融と同等の利率になります。
また、リボ払いは多く利用しても返済金額を自分で設定できるので変わりません。
そのため、残高が増えるごとに利率が増え、借金が増えやすい仕組みになっているのです。
返済金額に占める利息の割合が高い
リボ払いを利用して残高が増えていくと、月々の返済額の大半が利息の支払いに充てられるようになります。
たとえば、リボ払いの残高が100万円で年率15%の場合、月々に支払う利息は1万2,500円。
リボ払いの設定金額が2万円の場合、残高の返済に充てられるのは、2万円から利息の1万2,500円を引いた7,500円のみ。
支払い金額の約3分の1ほどしか、元金の返済に充てられていないことになります。
返済金額が増えないためお金を使っている実感が湧かない
先ほどの例のように、リボ払いは残高が100万円でも月々の支払金額が2万円、利息が2/3を占めるなどというケースもあります。
そのため、月々の返済額が多くないため、返済自体は遅れずにできることが多いです。
しかし、毎月の返済ができているからこそ、利用者は借金が増えていることに気づきにくくリボ払いを利用し続け、借金が増えていってしまうのです。
実際に、毎月返済しているにも関わらず、残高が減らないことで初めてリボ払いになっていることに気づく方もいます。
また、返済金額を自分で設定できる会社もあり、その場合は利用残高を把握していないケースもあります。
リボ払いを便利に使うには?
ここまで、リボ払いは危険というお話をしてきました。
とはいえ、正しい使い方をすれば便利に使うことができるのも事実です。
リボ払いをする際に特に注意すべき点は以下の二つです。
- 利用残高を細かく把握する
- 余裕がある場合は繰り上げ返済をする
利用残高を細かく把握する
リボ払いを利用する際には、利用残高を細かく把握することが必要です。
返済金額が変わらないため、今自分がいくら使っているのか不明瞭になりやすいためです。
また、自分で使う金額の上限を決めることも重要です。
返済金額が変わらないと人間はお金を際限なく使ってまいがちだからです。
クレジットカード会社によっては、金額で利用制限をかけることができる会社もあるので、うまく活用しましょう。
余裕がある場合は繰り上げ返済をする
リボ払いは、返済金額は決められても返済期間は決めることができません。
そのため、毎月の最低金額を支払っているだけでは、なかなか完済に辿り着けず、長期返済に陥りやすいです。
しかし、繰り上げ返済をすることで返済期間を短くすることができます。
繰り上げ返済とは、返済日以外に振り込み等で追加で返済する方法です。
繰り上げ返済で返済した金額は基本的に元本に充当されます。
そのため、繰り上げ返済をすることで利息を減らし、返済期間を短くすることができます。
リボ払いで返済に困ったら債務整理
債務整理とは、借金の返済が困難になった場合にできる、法的な借金減額の手続きです。
リボ払いでは、知らぬ間にどうにもできない借金を抱えている方が多く、債務整理を検討している方も多いです。
特にリボ払いに有効なのは任意整理と呼ばれる債務整理手続きです。
任意整理では、借金の利息をカットして元本のみの返済にする手続きです。
利息が高く、返済の目処が立ちにくいリボ払いには有効な手続きです。
任意整理について詳しく知りたい方は以下のページをご覧ください。
まとめ
リボ払いは正しい使い方をすれば便利な支払い方法です。
しかし、使い方を間違えると、利息が増え続ける危険な借金になってしまいます。
定額返済という落とし穴が便利なところに隠れています。
リボ払いはきちんと状況を把握できていないと、危険な支払い方法であるということを認識して、もし利用した際には、早期返済を目指せるようにしましょう。
もし、既にリボ払いを利用していて返済が困難な場合は、借金減額シミュレーターを利用するのもいいでしょう。
自分の借金が減る可能性があるのかを知って、借金解決に役立ててください。