パチンコの借金が返せないときは?やめられない場合の対策と相談先
「負けた分を取り戻したい」
「今日は勝てる気がする」
「もうやめようと思ったのに、給料が入るとまたパチンコへ行ってしまう」
こうした状態が続き、生活費や返済用のお金までパチンコに使ったり、カードローンやキャッシングでお金を借りたりしているなら、単に「負けが続いている」というだけの問題ではありません。
パチンコを含むギャンブル等へののめり込みによって、自分で行動をコントロールしにくくなり、生活・仕事・家族関係や借金にまで影響が出ることがあります。
消費者庁は、ギャンブル等依存症について、ギャンブル等にのめり込んでコントロールできなくなる精神疾患の一つと説明しています。
問題は、借金だけ返せば終わるとは限らないことです。
借金を整理してもパチンコへののめり込みが続けば、再び借りてしまう可能性があります。反対に、パチンコをやめようとしても、すでに返済できないほど借金が増えていれば、借金問題への対応も必要です。
この記事では、
- パチンコをやめたいのにやめられない状態の考え方
- パチンコで借金が増えやすい理由
- 今日からできる対策
- 借金を返せない場合の債務整理
- 本人・家族が利用できる相談先
を順番に解説します。
パチンコをやめたいのにやめられないなら「意志が弱い」だけで考えない
パチンコで負け続けても、
「もう一度だけ」
「今日取り返せばいい」
と考えて通い続けてしまうことがあります。
周囲から見ると「行かなければいいだけ」と感じるかもしれません。
しかし、本人が何度もやめようとしているにもかかわらず繰り返してしまい、生活や借金にまで影響が出ている場合は、本人の意志だけで解決しようとしないことが大切です。
厚生労働省も、依存症かもしれないと思った場合には、一人で抱え込まず、保健所や精神保健福祉センターなどへ相談するよう案内しています。
出典:厚生労働省「依存症対策」
パチンコ依存症とは?
一般に「パチンコ依存症」と呼ばれる状態は、公的機関では「ギャンブル等依存症」の問題として扱われています。
消費者庁によると、ギャンブル等依存症では、ギャンブル等にのめり込んで自分でコントロールすることが難しくなり、日常生活や社会生活に支障が生じることがあります。
借金だけでなく、
- 家族との関係が悪くなる
- 仕事や学校へ影響が出る
- お金のことで嘘をつく
- 生活費まで使う
- 借金を繰り返す
- 精神的に追い詰められる
といった問題につながることもあります。
重要なのは、「パチンコをしている=依存症」と決めつけないことです。
回数だけではなく、自分でコントロールできているか、生活や借金に支障が出ているかを見る必要があります。
こんな状態なら一度相談を検討する
次のような状態が続いているなら、専門の相談機関へ相談することを考えてみてください。
- やめようと思ってもパチンコへ行ってしまう
- 予定していた金額以上を使ってしまう
- 負けたお金を取り返すために再び打つ
- 生活費や家賃に使う予定のお金まで使う
- パチンコ代をカードローンやキャッシングで借りている
- 家族に使った金額を隠したり嘘をついたりする
- 仕事中もパチンコのことを考えてしまう
- 借金を返すために別の会社から借りている
- パチンコを原因に家族との関係が悪化している
これは医療上の診断項目として判定するためのチェックリストではありません。
ただし、複数当てはまり、本人が困っているのであれば、「自分で何とかしなければ」と抱え込むより相談した方がよい状態です。
パチンコで借金が増えやすい4つの理由
パチンコの借金が膨らみやすい理由は、単に「負けるから」だけではありません。
負けたお金を取り返そうとしてしまう
たとえば3万円負けたとします。
そこでやめれば損失は3万円ですが、
「あと少し打てば取り返せる」
と考えて追加で2万円使えば、損失はさらに広がる可能性があります。
負けるほど「勝って取り戻さなければ」という気持ちが強くなり、使う金額が増えていくことがあります。
借金すると手元のお金が減った感覚が弱くなる
現金がなくても、
- カードローン
- 消費者金融
- キャッシング
などでお金を用意できると、手元の残高以上のお金を使えてしまいます。
最初は「1万円だけ」のつもりでも、限度額まで借りるようになると、借金総額そのものを把握できなくなることがあります。
借金には利息がかかる
パチンコで3万円負けて3万円借りた場合、返す金額が必ず3万円で終わるとは限りません。
契約した金利に応じて利息が発生するためです。
さらに返済資金が足りず、新しい借入れで古い借金を返すようになると、借入先と残高が増えていく可能性があります。
「返済できている」と「借金が減っている」は違う
毎月の返済日に間に合っていても、
A社へ3万円返済
↓
生活費がなくなる
↓
B社から3万円借りる
という状態なら、借金全体ではほとんど改善していません。
返済額だけではなく、前月と比べて借金総額が減っているかを確認することが重要です。
Life Onに掲載しているパチンコによる借金の2つのケースを比較すると、借金額だけでなく、借入先の数や返済能力などによって検討する手続きが異なることが分かります。
| 掲載事例 | 借入状況 | 選んだ手続き・結果 |
|---|---|---|
| 150万円のケース | 6社・約150万円 | 特定調停。月8〜10万円だった返済が月4万円に |
| 200万円のケース | 3社・約200万円 | 任意整理。将来利息をカットする条件で和解し、元金200万円の返済は継続 |
どちらも当サイトの掲載事例に基づく比較です。借金が150万円なら特定調停、200万円なら任意整理が適しているという意味ではありません。実際に検討できる方法は、収入、返済能力、借入先、財産などによって異なります。
パチンコの借金から抜け出すために今日からできること
依存の問題と借金の問題は、分けて考えながら同時に対応していきます。
新しい借入れを止める
最優先で確認したいのが、新たな借入れです。
パチンコへ行くためだけでなく、
「今月の返済をするために借りる」
状態になっている場合も注意してください。
現在の借入先・残高・金利・返済日を書き出し、新しい借入れをしなくても返済と生活が成り立つのか確認します。
パチンコに使えるお金を物理的に減らす
パチンコへ行きたい衝動が起きたときに、すぐ多額のお金を使える状態を避ける方法もあります。
たとえば、
- 必要以上の現金を持ち歩かない
- キャッシング枠を見直す
- 借入用カードを持ち歩かない
- 給料日にパチンコ店へ行く行動パターンを変える
- 家計用のお金と自由に使うお金を分ける
などです。
ただし、家族にすべてのお金を管理してもらえば依存問題が解決するわけではありません。
生活や借金に支障が出ている場合は、相談機関も利用してください。
貸付自粛制度を利用する
「借りないと決めても借りてしまう」という場合には、貸付自粛制度があります。
貸付自粛制度は原則として本人が申告する制度で、家族が代わりに申し込めるのは法定代理人など一定の例外に限られます。日本貸金業協会または全国銀行個人信用情報センターへ申告すると、貸付自粛情報が信用情報機関に登録され、金融機関等の審査に利用されます。ただし、必ずすべての新規借入れを止められる制度ではなく、登録前からの契約で借入れできる場合もあります。登録期間は最長5年間で、原則として登録後3か月は撤回できません。
金融庁によると、日本貸金業協会か全国銀行個人信用情報センターのどちらか一方へ申告すれば、CIC・JICC・全国銀行個人信用情報センターの3機関へ情報が登録されます。
申告方法:日本貸金業協会「貸付自粛制度」
なお、貸付自粛制度は現在ある借金を免除する制度ではありません。
すでに返済が難しくなっている場合は、借金問題についても別途相談する必要があります。
パチンコ依存について相談できる場所
「病院へ行くほどなのか分からない」という段階でも相談できます。
保健所・精神保健福祉センター
厚生労働省は、本人や家族が依存症について困っている場合の相談先として、保健所や精神保健福祉センターを案内しています。
医療機関を受診した方がよいか分からない場合も、まず相談先を確認できます。
リカバリーサポート・ネットワーク
パチンコ・パチスロへののめり込みについては、認定NPO法人リカバリーサポート・ネットワークでも本人・家族を対象に電話相談を行っています。
2026年9月時点では、相談料は無料で、通話料のみ自己負担です。平日10:00~22:00、受付は21:30までと案内されています。
自助グループなどを利用する
同じ問題を経験している人と一緒に回復を目指す自助グループを利用する方法もあります。
一人で「今度こそ絶対やめる」と決意するだけでなく、パチンコへ行かない生活を継続するための環境を作ることが重要です。
家族がパチンコの借金をしている場合は「肩代わり」だけで解決しない
家族が借金をしていると、
「とりあえず自分が全部返してあげよう」
と考えることがあります。
しかし、消費者庁は、ギャンブル等依存症の本人について、家族が借金を肩代わりすることは本人の回復の機会を奪う可能性があるとして注意を促しています。
借金を支払って一時的に残高がゼロになっても、本人が再びパチンコのために借りれば問題が繰り返されます。
家族だけで抱え込まず、
- 依存の問題は保健所・精神保健福祉センターなど
- 借金問題は法テラスや弁護士・司法書士など
それぞれの相談先を利用する方法があります。
パチンコで作った借金を返せるか確認する
すでに借金がある場合、まず次の数字を整理します。
| 確認すること | 内容 |
|---|---|
| 借入先 | 何社から借りているか |
| 借金総額 | 各社の残高合計 |
| 金利 | 各社の年率 |
| 毎月の返済額 | 合計いくら払っているか |
| 手取り収入 | 毎月実際に使える収入 |
| 生活費 | 家賃・食費・光熱費など |
| 新規借入れ | 返済・生活費のために借りていないか |
特に、
- 返済すると生活費がなくなる
- 返済のために新しい借入れをしている
- 毎月返しても残高が減っていない
- すでに延滞している
という場合は、今の返済方法を続けられるのか確認した方がよいでしょう。
パチンコによる借金に加えてクレジットカードの引き落としも難しい場合は、クレジットカードの支払いができないときの対処法で、引落日前と滞納後に確認することを整理できます。
パチンコの借金でも債務整理は検討できる
「ギャンブルで作った借金だから債務整理できない」と思っている人もいますが、一律にできないわけではありません。
債務整理には、任意整理・個人再生・自己破産などがあります。
任意整理
任意整理では、裁判所を原則として利用せず、債権者と今後の返済条件について話し合います。
将来利息の扱いや返済期間などについて交渉しますが、必ず利息がなくなる、必ず減額できるという制度ではありません。
パチンコが原因の借金だからという理由だけで、任意整理が禁止されるわけではありません。
個人再生
個人再生は、裁判所を利用し、一定の条件を満たした場合に債務を減額して返済していく手続きです。
借金の原因がギャンブルだからという理由だけで、直ちに個人再生を利用できなくなるわけではありません。
ただし、継続して返済できる収入などの条件があります。
自己破産
ここは特に誤解が多い部分です。
ギャンブルや浪費で作った借金は、自己破産における「免責不許可事由」に該当する可能性があります。
しかし、
「パチンコで借金したら自己破産しても絶対に免責されない」
という意味ではありません。
大阪地方裁判所も、ギャンブルなどの免責不許可事由がある場合でも、事情を踏まえて裁判所が相当と判断すれば裁量によって免責を許可できると案内しています。
出典:大阪地方裁判所「倒産部」
そのため、ギャンブルによる借金がある場合は、原因を隠したりせず、弁護士などへ事情を伝えて相談することが重要です。
詳しくは、ギャンブルが原因の借金でも債務整理できる?免責不許可事由と注意点で解説しています。
借金を整理してもパチンコへの対策は続ける
債務整理で借金負担を見直しても、それだけでパチンコへののめり込みが解消するわけではありません。
逆も同じです。
パチンコへ行かなくなっても、すでに多額の借金を抱えていて返済不能になっていれば、借金問題は残ります。
そのため、
依存への支援と借金への対応を並行して進める
という考え方が重要です。
パチンコの借金についてよくある質問
パチンコで借金しているだけで依存症ですか?
借金があるだけで依存症と断定することはできません。
ただし、やめたいのに繰り返してしまう、生活費まで使う、借金を隠す、仕事や家族関係に影響が出ているなどの場合は、専門機関へ相談する方法があります。
パチンコの借金は家族に払ってもらった方がいいですか?
家族が肩代わりするだけで問題が解決するとは限りません。
消費者庁も、借金の肩代わりによって本人の回復の機会を奪わないよう注意を呼びかけています。
家族自身も相談機関を利用できます。
借金を返済するためにパチンコで取り返すのはダメですか?
返済資金をパチンコで作ろうとすると、さらに損失が増える可能性があります。
借金を借金やギャンブルで解決しようとせず、現在の収入と返済額をもとに返済計画を確認してください。
パチンコの借金でも自己破産できますか?
ギャンブルによる借金は免責不許可事由となる可能性がありますが、それだけで必ず免責されないわけではありません。
裁判所が事情を踏まえて裁量免責を認める場合もあります。
パチンコをやめるために新しく借りられなくする方法はありますか?
貸付自粛制度があります。
本人などが申告すると貸付自粛情報が信用情報機関へ登録され、新規借入れの審査時に利用されます。
ただし、既存の借金をなくす制度ではありません。
まとめ|パチンコの借金は「依存」と「返済」を分けて考える
パチンコの借金で重要なのは、
「もう二度と行かないと決意する」
だけで終わらせないことです。
やめたいのに繰り返してしまい、生活や借金に影響が出ているなら、依存の問題として相談する方法があります。
同時に、
- 返済のために借りている
- 生活費が足りない
- 延滞している
- 毎月返しても借金が減らない
状態なら、借金の返済方法も見直す必要があります。
依存については保健所・精神保健福祉センターや専門相談機関、借金については公的窓口・弁護士・司法書士など、問題に応じて相談先を分けて構いません。
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現在の借金や返済方法について、相談サービスを利用して状況を整理する方法もあります。
表示される結果や案内内容は目安です。実際に借金が減るか、どの債務整理が適しているかは個別の状況によって異なります。
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